■ケイム工法と銅テープ法
ステンドグラスは、一般に平面のガラス片を、断面がエの形をした鉛線でつないで作ります。この鉛線をケイムと呼び、こういう作り方をケイム工法といいます。ケイムは鉛でできていて、手で楽に曲げることができます。ナイフで切るのも容易です。ケイムとケイムは半田で接合します。ケイムは半田よりもやや融点が高いのですが、うっかり高過ぎる温度の半田ごてを当てたりすると、半田もろともケイムが融けたりして失敗することがあります。
要するに「鉛枠の籠のようなものの中にガラスがはめ込まれている」という感じです。ケイムというのは鉛の太い線ですから、この工法で作ったステンドグラスは重くなります。また、細かい絵柄を表すのにも向いていません。一般には、窓にはめるとか、大きなランプシェードなどに適しています。水戸駅の改札を入った正面の窓には大きなステンドグラスが入っています。あれはケイム工法で作ってあります。外国の教会などの窓のもこのケイム工法で作られています。
ティファニー Louis Comfort Tiffany (1848-1933) はアールヌーヴォーを代表する、アメリカが生んだ最高の装飾芸術家ですが、彼はその多彩な活躍の中で新しい工法を発明しています。ガラス片の周囲に銅の薄いテープを巻き、それを突き合わせて半田で溶着するという技法です。銅テープの片面には接着剤が付いていてガラスにくっつきますが、それは作業を楽にするのに大変有効です。しかし、最終的に出来上がった形はケイムと同じで、必ずしも接着剤の力に頼っていないことを理解してください。
この銅テープ法(copper foil method) は作業が楽で、小さなものを作るのに適しています。また、ランプシェードのような、立体的な曲面をもつものも、比較的容易に作ることができます。現在、入門者からベテランまで、多くの人がこの工具工法の恩恵に浴しています。 別のページに掲げた私のランプシェードは全部銅テープ法で作ったものです。


