1 ガラスをカットしただけでは、まだ型紙と完全には一致していませんし、鋭くとがった部分など有り危険です。そこで、ルーターという電動工具を用いて、周囲を研磨して仕上げます。ちなみに、ルーターは2万円ほどする高価な工具ですので、この章の最後に砥石を使ってルーターの代わりをする方法を紹介します。
2 まず、ルーターの準備です。ガラスの研磨には冷却水を用います。ガラスとダイヤモンドビット(円筒形のやすり)とは水でぬれた状態で接触させます。まず、本体トレイにいっぱいまで水を入れます。
3 次にトッププレート(作業板)の穴にスポンジを挟みます。このスポンジの下端はトレイの水に浸り、また側面はビットに触れるようにします。つまり、スポンジを介してビットに水を供給するのです。このトッププレートをトレイの上に設置します。
4 ダイヤモンドビット(やすり)は、いろいろなサイズがありますが、代表的なものは、直径1/4インチ、3/4インチ、1インチです。この中で最もよく使うのが3/4インチです。このビットを、ネジの向きがモーター軸のDカット面に一致するように挿入します。ちなみにDカット面とは、モーター軸の一部を平らに削った部分です。
そして、Lレンチでネジを締めて、ビットをモーター軸に固定します。ビットの背後で、スポンジがビットに触れていればOKです。ビットの高さは、後でガラスを押し当てたとき、ダイヤモンド面(ざらっとした部分)が接触する高さです。
5 最後にアイシールド(破片が目に飛び込まないようにする透明の保護板)と、適宜囲いをして準備完了です。
6 さて、ここからが本番の研磨です。ルーターのスイッチを入れ、ビットを回転させます。ビットにガラスピースを押し当て、ピースの周囲をぐるっと1周研磨します。そのとき、ピースが跳ねないように押し当てるのですが、あまり力を入れないようにします。
周囲のとがった部分が全て削れたら、今度は適宜出っ張っている部分などを集中的に研磨します。研磨が終わったら、ピースを水ですすぎます。なお、ルーターのスイッチは小まめに入り/切りして、15分以上連続して動作させないようにしてください。モーターが加熱するからです。
7 ピースの水気をタオルでとります。このあと、型紙がぬれないようによくふき取ります。型紙がぬれると、大きさが狂ってしまうからです。このピースを型紙の上に重ね、型紙より出っ張っている部分が無いかチェックします。理想的には、型紙より0.2〜0.5mmほど小さく仕上げます。出っ張っているところがあれば、マジックなどで印を付け、その部分だけ再度ルーターで削ります。
ではなぜ型紙より小さくしなければならないのでしょうか。まず、この段階で型紙より大きいのはもっての外です。さらに、次のステップで周囲にコパーテープを巻くと少し太ります。それと、ピース間に(0.5mmほどの)隙間を設けて、融けた半田が隙間を通して表/裏を繋がなければならないからです
8 全てのルーター作業が終わったら、ビットを外して水洗いし、トレイの水とガラス粉を捨てておきます。ビットを付けっぱなしにしていると、抜けなくなり大変なことになります。ご注意ください。
9 最後にルーターが無い場合ですが、砥石かダイヤモンドやすり(ハンドやすり)で、地道に削ります。昔はこうしていたのですから、やってみて古の苦労を体感するのも良いでしょう。


